80%以上の腰痛が原因不明って?整体院ほほえみ院長の解説

ちょっと過去の記事などを調べてみると、2000年頃から腰痛の「腰痛に社会的ストレスが関係している」という論文などをキッカケに少しずつマスコミなどでも使われ始め、2020年の今になっても、事あるごとに用いられる有名な数字をご存知ですか?

それは、『日本人の2800万人が発症している腰痛の80%以上は原因不明』だと。

その後、それを否定するような論文も出てきたので、2020年の今は必ずしもドクター全員一致の意見ではないらしいが、当時原因不明の腰痛は社会的ストレスと密接な関係があるというのは、使い勝手のいい「治せない言い訳」として大流行していくのでした。

確か私の調べでは2013年7月ごろに、整形外科学会や日本腰痛学会など専門のドクターまで、上記の数字や「電器や牽引に意味なし」などという発表をしてしまったので、それを真に受けた新聞やTVなどマスコミが騒いだのです。

国営放送「クロー●アップ現代」にも取り上げられ放送されました。

一方、我々の接骨院や整体・カイロプラクティックのような手技療法の業界でも、その数字を言葉巧みに利用する人たちが居ましたし、今でも治せない理由やずっと通い続けてもらうための口実に利用されています。

それは、「腰痛の本当の原因にアプローチすることができない人たち」すなわち「普通レベルの技術しかない」もしくは「全く技術が低い」接骨の先生や整体カイロプラクティックの先生が都合がいい数字だということで、何かにつけて使い始めたのです。

その頃から言われているのが「原因不明の腰痛は社会的ストレス説」です。

実際、専門医の中でも「ストレスの原因になっていることを聞き出し、その原因をしっかり聞いてあげるだけで腰痛が治る」という治療法が流行ってしまい、整形外科で原因不明で治せないものは心療内科へ。と今流行の「チーム医療」の名の下、実際には「たらい回し」されることも珍しくなくなったのです。

2020年の今でも、まだこの考え方は続いています。

数年前に国営放送N○Kの「○めしてガッテン」でも放送していましたが、同じように腰部のヘルニアがあるという画像診断を受けた中で、「痛みがある人」と「痛みがない人」を分けると、痛みがない人は明るくストレスの少ない人。痛みがある人は、生真面目でストレスを抱えやすい人。と分類していました。

番組の結論は、社会的ストレスで原因で腰痛が発症するというものでした。

ですので、この文章を読んでいる方に伝えたいのは、この情報に今でも甘んじる「平均的または技術の無い、または低いセラピスト(施術者)がほとんどだということ。

整形外科で分からない腰痛の原因を、手技を専門とする我々は話を聞き、姿勢を見て、動作を見たり寝た状態、座った場合、立った場合と別々にみたり総合的にみたりして、この関節とこの筋肉などと絞っていき原因にたどり着くのです。

これを全て「社会的ストレス」のせいにしてしまうと、その方は何かストレスがかかる状況になる度にぎっくり腰になったり、ひどい腰痛に悩まされることになり、我々手技主体のセラピストの存在価値がなくなってしまうのです。

ですので、腰痛のかた本人から、きちんと話を聞くことはもちろん、色々な角度から腰痛の原因を探し、アプローチできる手技を身につけておく必要があります。

もちろん、私もこのような事が言えるようになったのは、セラピストとして10年を経過した頃だったので、これほど偉そうに言えるようになったのも、16年経過した今だからこそ自信満々にいえるのです。

最近、整体院や整骨院のホームページや広告でストロングワードといって自身たっぷりで嘘だろうと思われる「3秒で改善」とか「30秒で変化が出せる」などと誇大表現、誇大広告をよく目にしますが、良くない傾向だと思い危惧しています。

当の腰痛さんからすれば、どこへ行っても治らないのに、どこのホームページを見てもゴットハンドを演出しているではないか?「もう誰を信じて、どこへ行けばいいのか?」ってなりますよね。

5年後に厳しくなると言われている整体業界の広告規制ですが、技術ある院にまで影響が出るのも事実。

益々、整体院選びが難しくなるのだけは間違いないのではないでしょうか。

香川県高松市・丸亀市
整体院ほほえみ
院長 西本数孝

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